第3回を終えて:写真とサイエンス −視野を拡張するビジュアル表現−

昨日の「写真とサイエンス −視野を拡張するビジュアル表現−」第3回、超次元編「11次元空間は可視化できるか?」 お越し下さったみなさま、ゲストのみなさま、ありがとうございました!

第1回と第2回は、宇宙や細胞という対象を観察、観測、計測し、そのデータを如何に可視化し、何を理解するかというお話でした。

昨日の第3回は、理論物理学の世界において、数式で語られる次元を如何に可視化するかという試みで、過去の2回とは少し異なります。
まずは、橋本さんから超ひも理論の解説をしていただき、その後、我々の視界(2次元もしくは3次元)に通常は落とし込めないもの(多次元)を、橋本さんと山口さんが共同して画像化する現在進行形のプロジェクトの一部を見せて頂きました(6次元の可視化など)。
鳴川さんからは、かつて作製した全方位カメラで撮影した写真のお話、立体を平面(地図など)に落とし込むお話、2次元(設計図)からは立体を想像しづらい構造物のお話をしていただき、2次元と3次元を行ったり来たりした心地がしました。
直感的には理解出来ない、容易にはイメージ出来ないものを、会場全体が頭をひねりながら想像していたように思います。とても抽象度の高い回でした。




しかし、1-3回全てを通して感じる共通点もあります。それは、いずれも人間の認識論に深く関わるということです。
何かを観察しようとするとき、そもそもヒトはそこに何があると想定しているのか。何を観ようとしているのか。逆に、何をみないままでいるのか。観ていないことに気付いているのか、いないのか。

次回はいよいよ最終回。人間の認識そのものに迫る回になると思います。よろしくお願いします!

第4回:11月6日(木)20:00〜22:00
SR(代替現実)編「現実と虚構が交わるイメージ」
ゲスト: 藤井直敬 (脳科学者)、 湯浅政明 (アニメ―ション監督)、 森本晃司 (アニメーション監督)
http://imaonline.jp/ud/event/54117ee6b31ac94368000001